ものづくり補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下ものづくり補助金の17次締切について採択事業者が発表されました。

17次公募においては、新設された「省力化(オーダーメイド)枠」のみが申請対象となります。

629者からの申請があり、185者が採択され、採択率は29.4%となりました。

採択となった事業者の一覧については、以下のページをご確認下さい。

ものづくり補助金とは

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下ものづくり補助金)は、雇用の多くを占める中小企業の生産性向上、持続的な賃上げに向けて、革新的な製品・サービスの開発生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する補助金です。

申請枠の一覧

申請枠概要
省力化(オーダーメイド)枠中小企業・小規模事業者が人手不足の解消等を目的とした、生産プロセス等の省力化の取り組みを進めるため、個々の事業者のビジネスプロセスに応じたオーダーメイド型の省力化投資等を補助上限額を大幅に引き上げて支援。
製品・サービス高付加価値化枠中小企業・小規模事業者が、付加価値の高い革新的な製品・サービスの開発に取り組むために必要な設備投資等を支援。今後成長が見込まれる分野(DX・GX)は成長分野進出類型とし、通常類型よりも補助上限額・補助率において重
点支援
グローバル市場開拓枠海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備投資等を支援

補助率・補助上限額

各申請枠ごとの補助率・補助上限額は以下の通りです。
補助上限額は、常勤従業員数に応じて変わります。

枠・類型補助上限額※カッコ内は大幅賃上げを行う場合)補助率
省力化(オーダーメイド)枠5人以下 750万円(1,000万円)
6~20人 1,500万円(2,000万円)
21~50人 3,000万円(4,000万円)
51~99人 5,000万円(6,500万円)
100人以上 8,000万円(1億円)
1/2※
小規模・再生 2/3
※補助金額1,500万円までは1/2、1,500万円を超える部分は1/3
製品・サービス高付加価値化枠通常類型5人以下 750万円(850万円)
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21人以上 1,250万円(2,250万円)
1/2
小規模・再生 2/3
新型コロナ回復加速化特例 2/3
成長分野進出類型(DX・GX)5人以下 1,000万円(1,100万円)
6~20人 1,500万円(1,750万円)
21人以上 2,500万円(3,500万円)
2/3
グローバル枠3,000万円(3,100万円~4,000万円)1/2
小規模 2/3

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例

大幅な賃上げに取り組む事業者については下記の通り、従業員数に応じて補助上限額が引き上げられます。

類型概要
補助上限額の引き上げ額
従業員数5人以下 :上限から最大250万円
6~20人 :上限から最大500万円
21~50人 :上限から最大1,000万円
51~99人 :上限から最大1,500万円
100人以上:上限から最大2,000万円
基本要件に加えた追加要件以下の全ての要件に該当するものであること。
(1) 事業計画期間において、基本要件である給与支給総額を年平均成長率1.5%以上増加させることに加え、更に年平均成長率4.5%以上(合計で年平均成長率6%以上)増加させること。
(2) 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低賃金+50円以上の水準とすることを満たしたうえで、さらに、事業場内最低賃金毎年、年額+50円以上増額すること。
(3) 応募時に、上記(1)(2)の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画(大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。

17次より新設された「省力化(オーダーメイド)枠」とは?

省力化(オーダーメイド)枠とは

令和5年度補正予算におけるものづくり補助金、17次以降に新設された「省力化(オーダーメイド)枠」は、公募要領によると以下のような内容となっています。

省力化(オーダーメイド)枠

人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

※ デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。デジタル技術等を活用せず、単に機械装置等を導入する事業については、本事業の対象とはなりません。引用:「モノづくり補助金(17次)公募要領」

デジタル技術等を活用した専用設備の導入より、生産プロセスやサービス提供方法の効率化を図る取り組みを支援する内容になっています。

デジタル技術を用いない設備投資に関しては、「製品・サービス高付加価値化枠」が対象になると思われます。

17次締切分の採択率は約29.4%

応募総数:629件
採択数:185件
採択率:29.4%

17次締切分公募における採択率は29.4%となりました。

直近5回の採択状況は以下の通りです。

締切回申請枠・類型申請締切日採択発表日応募者数採択者数採択率採択率(合計)
14次令和5年4月19日令和5年6月23日4,8652,47050.8%50.8%
15次令和5年7月28日令和5年9月29日5,6942,86150.2%50.2%
16次令和5年11月7日令和6年1月19日5,6082,73848.8%48.8%
17次省力化(オーダーメイド)枠令和6年3月1日令和6年5月20日62918529.4%29.4%
18次省力化(オーダーメイド)枠令和6年3月27日令和6年6月25日59920434.1%35.8%
製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)3,5911,38438.5%
製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型(DX/GX))1,42444331.1%
グローバル枠1633923.9%

いのうえ

省力化(オーダーメイド枠)の採択率は29.4%と非常に低い水準になりました。次回以降の採択率も気になりますね。

18次締切以降の公募について

ものづくり補助金は現在18次締切分まで公募がすでに実施され、現在19次締切分以降の情報は出ておりません。

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