【2026年最新版】小規模事業者持続化補助金の事業計画書の書き方|審査基準・サンプル・AI活用を解説

小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)の申請において、採否を左右する最も重要な書類が「経営計画書兼補助事業計画書」、いわゆる事業計画書です。申請書類が揃っているかの確認(基礎審査)を通過したあと、事業計画書の内容によって採否が決まります。
この記事では、事業計画書の構成・審査基準・AI活用の方法について解説します。
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小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)は、小規模事業者が販路開拓や業務効率化に取り組む費用の一部を国が補助する制度です。商工会・商工会議所と連携して経営計画を作成し、それに基づいた取り組みを実施することが条件となります。
新しいお店や商品・サービスを宣伝したい方、新商品・サービスを開発したい方、売上拡大のための設備を導入したい方など、販路を広げたい事業者におすすめの補助金です。
持続化補助金を詳しく知りたい方はこちら
事業計画書の構成と必要書類
申請に必要な主な書類
小規模事業者持続化補助金の申請に必要な主な書類は下記の通りです。
| 様式 | 書類名 |
|---|---|
| 様式1 | 小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書 |
| 様式2 | 経営計画書兼補助事業計画書①(=事業計画書) |
| 様式3 | 補助事業計画書②(経費明細・資金調達方法) |
| 様式4 | 事業支援計画書 |
| 様式5 | 補助金交付申請書 |
| 様式6 | 宣誓・同意書 |
| その他 | 直近の確定申告書(個人)、直近1期分の財務諸表(法人)、その他申請類型や特例で追加で必要となる書類等 |
採択審査において直接評価されるのが様式2です。最大8ページまで記載でき、システム入力の場合は項目ごとに4,000文字以内、全体で最大10,000文字程度までとなっています。
この「様式2 経営計画書兼補助事業計画書①」がいわゆる小規模事業者持続化補助金の「事業計画書」です。

この事業計画書は補助金の採択審査において非常に重要な判断材料とされます。
自社の経営状況の適切な把握や、補助事業計画の有効性などがこの事業計画書を基に判断されます。

小規模事業者持続化補助金の申請において「事業計画書」は非常に重要となります!
事業計画書の構成要素とは
様式2(事業計画書)は、「経営計画」と「補助事業計画」の2部構成です。
| 大分類 | 中分類 | 記載する内容 |
| 経営計画 | 1.企業概要 | 事業者の概要・沿革、提供するサービスの特徴など |
| 2.顧客ニーズと市場の動向 | 顧客が求める商品やサービスについて、提供する商品やサービスの市場の動向についてなど | |
| 3.自社や自社の提供する商品・サービスの強みや弱み | 自社が提供する商品やサービスの優れている点、顧客からの評価など | |
| 4.経営方針・目標と今後のプラン | 上記1~3を踏まえた経営方針や今後の計画など | |
| 補助事業計画 | 1.補助事業で行う事業名 | 補助事業のタイトル(30字以内) |
| 2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容 | 補助事業の概要、ターゲット、商品サービス、販路開拓法、これまでの取り組みとの違いなど ※最重要項目 | |
| 3.業務効率化(生産性向上)の取組内容 | 業務効率化の取り組みについて ※任意記入 | |
| 4.補助事業の効果 | 売上・利益の効果、顧客の効果、効果の試算など |
経営計画(1〜4)で自社の現状と方向性を示し、補助事業計画(1〜4)でその実現のために何をどう行うかを記載する、という流れです。経営計画と補助事業計画の一貫性が審査において重要なポイントになります。
審査員が見ている4つの基準
持続化補助金の審査は、大きく3つの観点で行われます。
小規模事業者持続化補助金の審査の観点
Ⅰ.基礎審査
必要な書類がすべて提出されているかなど、申請要件充足についての審査
Ⅱ.書面審査
事業計画書(経営計画書・補助事業計画書)の評価についての審査
Ⅲ.加点審査
政策的観点(重点政策加点・政策加点)からの加点審査
採否に直結するのがⅡ.書面審査です。書面審査は以下の4項目による加点方式で評価されます。
| 審査項目 | 内容 |
| ①自社の経営状況分析の妥当性 | 自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みや弱みも適切に把握しているか。 |
| ②経営方針・目標と今後のプランの適切性 | 経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みや弱みを踏まえているか。 |
| 経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)や顧客ニーズを捉えたものとなっているか。 | |
| 経営方針・目標と今後のプランは、売上高・売上総利益の増加を目指すものとなっているか。 | |
| ③補助事業計画の有効性 | 補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。 |
| 販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。 | |
| 補助事業計画には、技術やノウハウ、アイディアに基づき、ターゲットとする顧客や市場にとって、新たな価値を生み出す商品、サービス、又はそれらの提供方法を有する取組等が見られるか。 | |
| 補助事業計画には、デジタル技術を有効的に活用する取組が見られるか。 | |
| ④積算の透明・適切性 | 補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。 |
| 事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。 |
①②が経営計画、③④が補助事業計画に対応しています。
各項目で加点を得るためには、それぞれの審査基準に対して計画書の記述が対応している必要があります。たとえば③の「実現可能性」については、事業規模に見合った補助事業経費の設定や、効果の数値による裏付けが求められます。④の「積算の適切性」については、様式3(経費明細)との整合性も含めて確認されます。
公式サンプルを参考にするときの注意点
補助金事務局やミラサポplusでも記入例・申請事例が公開されており、まず参考にしてみることをお勧めします。
これらを確認することで、どの項目に何を書くかのイメージを掴むことができます。
ただし、これらの公式サンプルはあくまで「記載する項目と内容の例」を示したものです。昨今審査の厳しさが増している環境において、公式サンプルと同等のボリューム・密度で申請しても、採択される可能性は高くありません。
採択審査においては、審査基準①〜④のそれぞれに対して、具体的かつ根拠を持った記述ができているかが問われます。
追記:計画書の質が、これまで以上に重要に
持続化補助金の、直近5回分の採択状況を比較すると以下の通りとなります。
| 公募回 | 申請締切日 | 採択発表日 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第14回 | 2023年12月12日 | 2024年3月4日 | 13,597 | 8,497 | 62.5% | |
| 第15回 | 2024年3月14日 | 2024年6月5日 | 13,336 | 5,580 | 41.8% | |
| 第16回 | 2024年5月27日 | 2024年8月8日 | 7,371 | 2,741 | 37.2% | |
| 第17回 | 2025年6月13日 | 2025年9月26日 | 27,248 | 13,401 | 49.2% | 一般型51.1%・創業型37.9% |
| 第18回 | 2025年11月28日 | 2026年3月26日 | 17,318 | 8,330 | 48.1% | 一般型47.5%・創業型38.1% |
持続化補助金では、年々採択率が低下傾向にあり、申請者の約半数が採択されていない状況です。審査基準の各項目について、具体的かつ根拠のある記述ができているかどうかが採否の境界線になります。

AIを使って事業計画書を作成できるか
結論から言うと、AIは有効なツールです。ただし、使い方によって結果が大きく変わります。
うまくいかないパターン
よくある使い方として、自社の基本情報をAIに入力し「事業計画書を作成してください」と指示するケースがあります。
AIは持続化補助金の審査基準をある程度理解しているため、形式上は審査項目に沿った計画書を返してきます。しかし、自社の実態を深く把握していないAIが生成する内容は、架空の情報や事実と異なる内容が含まれることがあり、「なんとなく良さそうな計画書」にしかなりません。
審査員が評価するのは、書き手が自社の事業を本当に理解しているかどうかです。根拠のない記述や、どの事業者にも当てはまりそうな内容は、採択から遠ざかる要因になります。
有効な使い方とは
AIを「壁打ち相手」として活用するのが効果的です。
まずAIと対話しながら自分の事業への理解を深め、ターゲット・強み・取り組みの内容をAIと共有していきます。その上で、審査項目に沿ったたたき台の作成をAIに支援させる、という流れです。
AIはあくまで支援ツールであり、計画書の完成度を決めるのは、自身の中にある思いや具体的な情報、正確な数字です。自分の事業を深く理解し言語化できるほど、AIの支援も効果的に機能します。
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まとめ
今回の記事では、小規模事業者持続化補助金の事業計画書の書き方について、構成・審査基準・AI活用の方法をまとめました。
【事業計画書の構成】
■ 様式2(経営計画書兼補助事業計画書)が採択審査における最重要書類である
■ 「経営計画(1〜4)」と「補助事業計画(1〜4)」の2部構成で作成する
【審査員が見ている4つの基準】
■ 書面審査は①自社の経営状況分析の妥当性 ②経営方針・目標と今後のプランの適切性 ③補助事業計画の有効性 ④積算の透明・適切性の4項目で評価される
■ 各項目で加点を得るためには、審査基準に対応した根拠のある記述が必要になる
【AIの活用について】
■ AIを「壁打ち相手」として活用し、自分の事業への理解をAIと共有しながら進めるのが有効
■ 審査項目に沿ったたたき台の作成をAIに支援させる
■ 計画書の完成度を決めるのは、自身の中にある思いや具体的な情報、正確な数字である
小規模事業者持続化補助金の事業計画書を作成する方の参考になれば幸いです。
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