小規模事業者持続化補助金(以下持続化補助金)の第15回受付締切分以降の公募要領が公開されました。
小規模事業者持続化補助金の第15回公募以降の主な変更点について簡単にまとめます。
持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金(以下持続化補助金)とは、小規模事業者が行う販路開拓や生産性向上の取組に要する経費の一部を支援する補助金です。
持続化補助金には通常枠に加えて、「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」などの特別枠も用意されています。
詳しくは事務局のホームページをご確認下さい。
こんな事業者におすすめ!
- 新しいお店や商品、サービスを宣伝したい
- 新しい商品やサービスの開発をしたい
- 売上を拡大するための設備を導入したい など
→販路を開拓したい事業者におすすめ!
申請類型一覧
類型 | 対象 |
通常枠 | 小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、商工会・商工 会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取組を支援。 |
賃金引き上げ枠 | 販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+50円以上である小規模事業者※赤字事業者は、補助率3/4に引上げ |
卒業枠 | 販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者 |
後継者支援枠 | 販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリスト及び準ファイナリストに選ばれた小規模事業者 |
創業枠 | 産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日(設立年月日)が公募締切時から起算して過去 3 か年の間である、販路開拓に取り組む小規模事業者 |
補助率・補助上限額
通常枠・特別枠ごとの補助率・補助上限額は以下の通りです。
申請類型 | 補助上限 | 補助率 |
通常枠 | 50万円 | 2/3 |
賃金引上げ枠 | 200万円 | 2/3 (赤字事業者については3/4) |
卒業枠 | 2/3 |
|
後継者支援枠 | ||
創業枠 | ||
【インボイス特例】すべての類型において、インボイス特例要件を満たす場合は、上記補助上限額に50万円を上乗せ |
直近5回の申請状況と採択率
持続化補助金の直近5回の申請状況と採択率は以下の通りです。
公募回 | 申請締切日 | 採択発表日 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
---|---|---|---|---|---|
第12回 | 2023年6月1日 | 2023年8月23日 | 13,373 | 7,438 | 55.6% |
第13回 | 2023年9月7日 | 2023年11月27日 | 15,308 | 8,729 | 57.0% |
第14回 | 2023年12月12日 | 2024年3月4日 | 13,597 | 8,497 | 62.5% |
第15回 | 2024年3月14日 | 2024年6月5日 | 13,336 | 5,580 | 41.8% |
第16回 | 2024年5月27日 | 2024年8月8日 | 7,371 | 2,741 | 37.2% |
申請スケジュール
第17回 持続化補助金 | 申請受付締切日 | 未定 |
事業支援計画書交付の受付締め切り | 未定 | |
※弊所での受付期間は、申請までの日数や現在のご依頼状況によって判断いたします。
すでに受付期間が終了している場合もございますのでご了承下さい。
第15回以降の主な変更点とは
小規模事業者持続化補助金の第15回受付締切分以降における、前回までとの主な変更点を以下にまとめます。
賃金引上げ枠の「賃金引き上げ要件」が+30円から+50円となった。
小規模事業者持続化補助金の特別枠である「賃金引上げ枠」の要件が一部厳しくなりました。
第14回までの賃金引上げ枠の申請条件は、「事業場内最低賃金」を「地域の最低賃金より+30円以上」とすることが求められていましたが、第15回以降は「地域の最低賃金より+50円以上」とすることが求められます。
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「雑役務費」が補助対象外となった
第14回公募までは補助対象であった「雑役務費(アルバイト代 などの人件費 、 派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費 等)」が補助対象外となりました。
政策加点に「賃上げ加点」が追加された
補助金の採択審査において加点となる政策加点項目に「賃上げ加点」が追加されました。
賃上げ加点
最低賃金の引き上げが行われる中、それに加えて更なる賃上げを行い、従業員に成長の果実を分配する意欲的な事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点(=賃上げ加点)を行います。補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が申請時の地域別最低賃金より+30円以上であること。 すでに事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+ 30 円以上を達成している場合は、現在支給している事業場内最低賃金より+30 円以上とする必要があります。 本要件を満たさない場合は、交付決定後であっても、補助金の交付を行わない可能性があります。
引用:商工会議所地区持続化補助金事務局HP「第15回公募(公募要領)」
全体的に「賃上げ」に積極的に取り組む事業者を後押しするような変更になっているようです。
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