事業再構築補助金の採択率はどのくらい?採択率をあげるポイントについて。
事業再構築補助金の申請を検討するうえで「採択率はどの程度なのか」知りたいと考える事業者も多いかと思います。
今回は事業再構築補助金の、過去の採択率の推移データ、業種別の採択情報などをまとめます。
また採択率を高めるために必要なポイントについてもまとめます。
そもそも事業再構築補助金とはどんな補助金?
事業再構築補助金とは、新型コロナの影響の長期化により、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業・業種転換、事業再編、国内回帰又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とした補助金です。
申請枠の一覧・特徴【中小企業】
類型 | 対象 | 補助上限額 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
最低賃金枠 | 最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい事業者 | 1,500万円 | 売り上げ減少要件あり(業況が厳しい事業者向け) | 上限上乗せは無し |
物価高騰対策・回復再生応援枠 | 業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等、原油価格・物価高騰等の影響を受ける事業者 | 3,000万円 | 大規模賃金引上促進枠、卒業促進枠による上限上乗せが可能 | |
産業構造転換枠 | 国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者 | 7,000万円 | 売上減少要件なし | |
成長枠 | 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む事業者 | 7,000万円 | ||
グリーン成長枠 | 研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組を行う事業者 | 1 億円 |
||
サプライチェーン強靭化枠 | 海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靭化及び地域産業の活性化に資する取り組みを行う事業者 | 5億円 | 上限上乗せは無し |
補助率・補助上限額【中小企業】
申請枠ごとの補助率・補助上限額は以下の通りです。
類型 | 補助上限額(従業員数) | 補助率 | |||||
5人以下 | 6~20人 | 21~50人 | 51~100人 | 101人以上 | |||
最低賃金枠 | 500万円 | 1,000万円 | 1,500万円 | 2/3 | |||
物価高騰対策・回復再生応援枠 | 1,000万円 | 1,500万円 | 2,000万円 | 3,000万円 | 2/3~3/4 | ||
産業構造転換枠 | 2,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 | 7,000万円 | 2/3 | ||
成長枠 | 2,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 | 7,000万円 | 1/2~2/3 | ||
グリーン成長枠 | エントリー | 4,000万円 | 6,000万円 | 8,000万円 | 1/2~2/3 | ||
スタンダード | 1億円 | 1/2~2/3 | |||||
サプライチェーン強靭化枠 | 5億円 | 1/2 |
※「成長枠」「グリーン成長枠」においては「大規模賃金引上げ促進枠」「卒業促進枠」による上限上乗せが可能。
申請スケジュール
第12回 事業再構築補助金 | 公募開始日 | 令和6年4月23日 |
申請開始日 | 未定 | |
申請締切日 | 令和6年7月26日(金) | |
第13回以降 事業再構築補助金 | 公募開始日 | 未定 |
申請開始日 | 未定 | |
申請締切日 | 未定 |
※弊所での受付期間は、申請までの日数や現在のご依頼状況によって判断いたします。
すでに受付期間が終了している場合もございますのでご了承下さい。
事業再構築補助金の過去の採択率の推移について
事業再構築補助金の過去の申請状況と採択率は以下の通りです。
公募回 | 申請締切日 | 採択発表日 | 応募件数 | 採択件数 | 採択率 |
---|---|---|---|---|---|
第1回 | 令和3年5月7日 | 令和3年6月18日 | 22,231 | 8,016 | 36.1% |
第2回 | 令和3年7月2日 | 令和3年9月2日 | 20,800 | 9,336 | 44.9% |
第3回 | 令和3年9月21日 | 令和3年11月30日 | 20,307 | 9,021 | 44.4% |
第4回 | 令和3年12月21日 | 令和4年3月3日 | 19,673 | 8,810 | 44.8% |
第5回 | 令和4年3月24日 | 令和4年6月9日 | 21,035 | 9,707 | 46.1% |
第6回 | 令和4年6月30日 | 令和4年9月15日 | 15,340 | 7,669 | 50.0% |
第7回 | 令和4年9月30日 | 令和4年12月15日 | 15,132 | 7,745 | 51.2% |
第8回 | 令和5年1月13日 | 令和5年4月6日 | 12,591 | 6,456 | 51.3% |
第9回 | 令和5年3月24日 | 令和5年6月15日 | 9,369 | 4,259 | 45.5% |
第10回 | 令和5年6月30日 | 令和5年9月22日 | 10,821 | 5,205 | 48.1% |
第11回 | 令和5年10月6日 | 令和6年2月13日 | 9,207 | 2,437 | 26.5% |
事業再構築補助金の全体での採択率はこれまで35%~50%前後で推移しています。
最近の公募回における採択率は50%前後と徐々に高くなってきています。
ただし、回を重ねるごとに、不採択事業者が2回目、3回目と事業計画書をブラッシュアップして再申請をすることも増え、全体的な申請者のレベルは高まっており非常に競争は激しいといえます。
そんな中、約半数の事業者は不採択となっていることから、簡単に採択を受けられる補助金ではないという認識が必要です。
追記(2024/2/13)
第11回において採択率は26.5%と非常に低い結果となりました。令和5年11月の秋のレビューにおいて本補助金が厳しい指摘を受けたことにより審査がより厳格になったことが想像されます。
製造業・運輸業・宿泊業・飲食業は採択されやすい傾向がある
第8回公募における業種別の採択割合は以下の通りとなっています。
応募件数 | 採択件数 | |
---|---|---|
建設業 | 13.1% | 13.0% |
製造業 | 19.6% | 25.5% |
情報通信業 | 3.5% | 3.2% |
運輸業、郵便業 | 1.4% | 1.6% |
卸売業、小売業 | 15.9% | 15.3% |
不動産業、物品賃貸業 | 4.3% | 3.4% |
学術研究、専門技術サービス業 | 6.3% | 5.8% |
宿泊業、飲食サービス業 | 14.7% | 15.1% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 7.7% | 6.2% |
教育、学習支援業 | 1.6% | 1.3% |
医療、福祉 | 3.8% | 2.5% |
その他サービス業 | 6.0% | 5.4% |
その他 | 2.1% | 1.7% |
製造業・運輸業・宿泊業・飲食業において比較的採択されやすい傾向が見られます。
やはり新型コロナの影響を大きく受けている業種は積極的に支援したいという意図があるように思われます。
不動産業、物品賃貸業、生活関連サービス業、娯楽業、医療、福祉においては、応募件数の比率に対して採用件数の比率が低い傾向がありますね。
補助金額の規模などにもよるかと思いますが、業種ごとの傾向は申請を行う上での判断材料になるかと思います。
どのくらいの金額規模の申請が多いのか、採択されている金額は?
第8回公募における応募金額の分布は以下の通りとなっています。
応募金額 | 応募件数 | 比率 |
---|---|---|
~500万円 | 1,664 | 13.3% |
~1,000万円 | 2,608 | 20.8% |
~1,500万円 | 1,628 | 13.0% |
~2,000万円 | 4,115 | 32.8% |
~3,000万円 | 680 | 5.4% |
~4,000万円 | 941 | 7.5% |
~5,000万円 | 115 | 0.9% |
5,000万円超 | 801 | 6.4% |
合計 | 12,552 | 100.0% |
2,000万円までの金額で応募された案件が全体の79.9%と約8割を占めています。
応募金額・採択金額の分布については以下の図の通りです。
実際に採択されている金額分布は、1,500万円~3,000円が最も多く39.8%と全体の4割を占めている状況です。
ただし金額と採択率の相関関係は見られません。
事業の規模にかかわらず、具体的で実現根拠の充実した事業計画書を作成することが重要ですね。
当事務所は認定経営革新等支援機関です。
申請の支援、確認書の発行、伴走支援までワンストップで対応可能です。
当事務所は国の認定する経営革新等支援機関です。(認定経営革新等支援機関 認定支援機関ID:107840000814)
事業再構築補助金において「認定経営革新等支援機関の確認を受けること。」が必須要件となりますが、当事務所において対応が可能です。
行政書士として事業計画書の作成支援を始めとする「申請支援」、認定支援機関として「確認書の発行」「伴走支援」までワンストップで対応させて頂きます。
※補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)の確認書が必要となります。
当事務所の申請サポート料金
補助金の種類 | 申請支援 (着手金) | 採択報酬 | 採択後支援 ※年次報告含む ※オプション |
持続化補助金 | 30,000円 | 補助金申請額の8% 最低報酬額80,000円 | 100,000円 |
事業再構築補助金 | 100,000円 | 補助金申請額の8% 最低報酬額400,000円 | 500,000円 |
ものづくり補助金 | 100,000円 | 補助金申請額の8% 最低報酬額400,000円 | 400,000円 |
その他補助金申請 | 要ご相談 | 要ご相談 | 要ご相談 |
※表示金額は全て税込となります。
※表示金額とは別に実費等が必要になる場合がございます。
※表示した報酬額はあくまで目安となります。
※実際の報酬額はご依頼内容に応じてお見積りをし、お客様にご了承を頂いた上で業務を着手致します。
サポート内容
申請サポート(交付決定まで)
・補助金の概要の説明、ヒアリングの実施(対面もしくはZOOM等WEBミーティングにて)
・申請書類(事業計画書含む)の作成支援
・本申請の支援(電子申請含む)
・(採択後)交付申請の支援
申請+伴走サポート(実績報告~年次報告まで)
・補助金の概要の説明、ヒアリングの実施(対面もしくはZOOM等WEBミーティングにて)
・申請書類(事業計画書含む)の作成支援
・本申請の支援(電子申請含む)
・(採択後)交付申請の支援
・(採択後)実績報告の支援
・(採択後)年次報告の支援
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