せどりで稼ぐには古物商許可が必要?副業で始める転売ビジネスの手続とリスクを解説

最近、せどりを副業で始めようと思ってるんだけど、中古品を扱うなら古物商許可が必要って聞いて、どうすればいいのか迷ってるんだよね。

ああ、僕もせどりを考えてたけど、古物商許可とか詳しくわからないし、許可がないと罰金とかリスクがあるのかな?取得方法も全然知らないよ。

会社員や主婦の間で、副業としてせどりを始める人が急増しています。メルカリやヤフオクなどを利用し、商品を安く仕入れて高く売ることで手軽に利益を得られる点が魅力的です。

しかし、「古物商許可が必要なのか」「許可を取らない場合どんなリスクがあるのか」など、不安を抱えている方も少なくありません。

この記事では、せどりで古物商許可が必要な場合やその取得方法、許可を持たないリスクなどについて解説します。

せどりとは?副業で人気の理由

せどりとは、商品を安く仕入れて、それを高く売ることで利益を得るビジネスの一つです。インターネット上や実店舗で、安い商品を探し、それを欲しい人に販売します。

せどりは、転売ビジネスの一つではありますが、世間一般でイメージされる「転売」とは少し違います。

「せどり」といわゆる「転売」の違い

世間でよく言われる「転売」とは、限定品や新商品を大量に購入し、人気が高まったときに高値で売る行為をさすことが多いです。

このような転売は、商品を本来の価格で手に入れられなくなるため、批判されることが多いです。

一方、せどりは、すでに市場に出回っている商品を安い価格で見つけて、それを必要としている人に適正な価格で売る行為を指します。

転売のように価格を吊り上げるのではなく、市場価値に基づいて適正な価格で取引を行う点が特徴です。

せどりが副業で人気の理由

最近、主婦や会社員の副業として、せどりが人気な理由として、以下の点が考えられます。

せどりが副業で人気な理由

  • 少ない初期費用で始められる
    せどりは、売れる商品をリサーチして仕入をするので、まとまった仕入が不要です。大きなリスクを取らずにスタートできます。
  • 時間や場所を選ばずにできる
    隙間時間やインターネットを活用できるため、主婦や会社員でも手軽に始められます。
  • 市場や環境が整っている
    メルカリやヤフオクなど、せどりに適したプラットフォームが充実しており、始めやすい市場や環境が整っています。

このように、せどりは副業として手軽に始められ、しっかりリサーチすれば利益を得やすいビジネスとして、多くの人に人気があります。

せどりを行う場合は古物商許可が必要なのか

気軽にはじめやすいせどりですが、「古物」を扱う場合には「古物商許可」を取得する必要があります。

「古物」とは中古品、または一度でも消費者の手に渡った新品(未使用品)をさします。

古物営業法における「古物」については下記の記事で詳しく説明しています。
古物営業法における古物とは?中古品取引で押さえておくべき基本知識

古物商許可が必要なせどりの例

古物商許可が必要となるせどりには以下の例が挙げられます。

古物商許可が「必要」なせどりの例

  • 中古おもちゃの転売(例:ヤフオクで仕入れて他のプラットフォームで販売)
  • 中古スマートフォンの転売(例:卸会社から仕入れてメルカリで販売)
  • 中古書籍の転売(例:BOOKOFFで仕入れてAmazonで販売)
  • 中古のDVDやブルーレイの転売(例:メルカリで仕入してネットショップで販売)
  • 新品スマートフォンの転売(ラクマで「新品・未使用品」として個人が出品しているスマホを仕入れて販売) など

中古品を仕入れ(買取り)して販売する場合は、古物商許可が必要です。

新品(未使用品)であっても、一度消費者の手に渡ったものは「古物」として扱われます。

そのため、新品(未使用品)を個人から仕入れ(買取り)して販売する場合も、古物商許可が必要になるので注意が必要です。

古物商許可が不要なせどりの例

古物商許可が不要なせどりには以下の例が挙げられます。

古物商許可が「不要」なせどりの例

  • 未使用のブランドバックの転売(例:百貨店で購入してラクマで販売)
  • 未使用のコスメの転売(例:自分が使わなくなったものをメルカリで販売)
  • 新品家電の転売(例:ネットショップで仕入れてヤフオクで販売)
  • 新品おもちゃの転売(例:仕入サイトから仕入れて楽天市場で販売)
  • 新品のDVDの転売(例:家電量販店で仕入れて、ネットで販売) など

メーカーや小売店で自分で購入した新品(未使用品)を転売する場合は、古物商許可は不要です。

また、着なくなった衣服や使わなくなった家電など、自分の不用品を販売するだけの場合は、古物商許可は不要です。

そもそもこれらはせどりに含まれません。

古物商許可が必要な取引、不要な取引については下記の記事で詳しく説明しています。
→古物商許可は必要?不要?中古品売買で知っておくべき判断基準とリスク

せどりで古物無許可営業を行ったらどうなる

せどりで無許可営業を行った場合

3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。

無許可で古物営業を行うと、古物営業法違反となり、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。

また、違法営業が発覚すると、顧客や取引先からの信頼を失う恐れがあります。

古物商許可が必要なせどりを行う場合は、必ず許可を取得することが重要です。

無許可で古物営業を行った場合の罰則やリスクについては、下記の記事で詳しく解説しています。
無許可で古物営業をするとどうなる?後からでも許可を取ることは可能なのか?

古物商許可の取得方法とは?

古物商許可を取得するためには下記のステップを踏む必要があります。

古物商許可取得までの5ステップとは

  • ステップ1:古物商許可が必要かどうかを確認する
    自分のビジネスが古物商許可の対象であるかを確認し、法律に基づいた判断を行います。
  • ステップ2:スケジュールや条件を確認する
    申請までにかかる時間や、許可が取得できる条件(欠格事由など)を確認し、準備を進めます。
  • ステップ3:申請に必要書類を揃える
    必要な書類を正確に揃え、書類に不備がないように作成します。
  • ステップ4:警察署に申請書を提出する
    書類が揃ったら、警察署に提出し、審査を受けます。不安があれば事前相談を活用することが推奨されます。
  • ステップ5:警察署で古物商許可証を受け取って営業の開始
    許可証を受け取った後、標識を掲示し、営業を開始します。法令に従い、適切にビジネスを進めることが重要です。

これらのステップを着実に進めることで、古物商許可をスムーズに取得することが可能になります。

もし手続きに不安がある場合や時間がない場合は、専門家に依頼することも検討してみてください。

古物商許可を取得するための5つのステップは、下記の記事で詳しく解説しています。
→古物商許可の完全ガイド:許可取得までの5ステップを徹底解説

古物商許可以外に必要となる資格や手続き

せどりを行う場合、古物商許可以外にも、状況や取扱商品によって必要になる資格や手続きがいくつかあります。

以下は、せどりを行う際に考慮すべき資格や手続きの例です。

せどりに必要な資格や手続きの例

  • 確定申告
    副業としてせどりを行う場合、 年間の副業所得(経費を差し引いた利益)が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
  • 個人事業主の開業届
    本格的にせどりを副業や本業として行う場合、 開業届を提出することで、青色申告による控除や節税のメリットを受けられる場合ができます。
  • 酒類販売業免許
    せどりで、お酒を取り扱う場合には、酒類販売業免許が必要です。

まとめ

この記事のまとめ

  • せどりは、中古品や新品を安く仕入れて高く売るビジネスモデルであり、副業として人気があります。
  • せどりで「古物」を扱う場合は、古物商許可が必要です。古物には中古品や一度消費者の手に渡った新品が含まれます。
  • 古物商許可がない場合、無許可営業となり、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
  • 古物商許可の取得には、必要書類の準備や警察署への申請が必要です。不安があれば専門家に依頼することも可能です。

せどりは、手軽に始められる副業として大変人気がありますが、古物を扱う場合は法律に従って「古物商許可」を取得しなければなりません。

無許可での営業はリスクが伴い、罰則の対象となります。

必要な手続きをしっかりと行い、安心してせどりビジネスを行いましょう。

当事務所で古物商許可申請サポートを行っております。

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